When I was an assistant…

「見て覚える」

僕がケイ・オガタ氏のアシスタントだった頃。

何を見ていたかといえば、生きる姿勢、写真への対峙の仕方でした。

 

当時のオガタさんは、NYでの活躍から東京へ拠点を移した、新進気鋭のフォトグラファー。

(これは当時のこと。今では押しも押されぬトップフォトグラファー)。

 

真っ直ぐで、恐ろしく力強い目でファインダーを覗く姿。

時には周りを明るく笑わせ、時には氷のようにピンと張り詰めさせる撮影現場。

朝、暗室兼事務所へ行くと、夜中に焼いていたモノクロプリントが所狭しと乾かされている、なんてこともしょっちゅう。

そして赤い目をして、その日の撮影に出かけて行くのです。

 

もっともっと、アシスタントとしてやるべき事が出来たはず。

もっともっと、オガタさんから吸収できた事があったはず。

 

と、当時を振り返れば後悔の数々です、ほんと。。。(涙)

 

アシスタントの仕事とは、学生でもなければ、そこは学校でもありません。

なので、写真の撮り方を教えてくれるわけではありません。

 

アシスタントの仕事とは、師匠が何を見て、何を感じて、どのように作品を作っていくのか。

そのプロセスを見られるという「特権」が与えられるという事なのです。

 

出来の良くなかった僕だったけれど、沢山の財産を受け取ってきました。

僕の撮影方法やライティングの中には、オガタさんからの影響がいくつもあります。

 

もう、長くお会いしていないし、交流があるわけでもありません。

けれど今でも夢の中に出て来るほど、お世話になり続けています。

あの頃と同じように。