29歳の家族の帰還

昨日、うちのクルマが車検から戻ってきました。

1989年製なので、今年で29歳。

整備工場へ取りに行くと、調子も良くなり少し誇らしげに、ガレージの正面に停まっていた。

 

僕は一体いつから、このクルマに乗ってきたのだろう。。。?

 

以前ワインレッドのアルファロメオを新車で買った。

キラキラとして、スポーツカーのようなスピードと排気音を出すその車を、僕はとても気に入っていた。

ある時、友人の恋人のさらに知り合いという遠い関係な人から「庭に要らなくなって1年半放ってあるBMWがあって、邪魔だから誰か要らないか?」という話がきた。

これが新車から10年以上経っているBMWだという以外、形式も分からなければ、状態も何も分からない。

おまけにタダでくれるというのだから、大したものじゃないだろうと興味も持っていなかったのだが、何故だか話の流れで見に行くことになった。

 

数日後、友人と待ち合わせの修理工場へ行き、友人の恋人のさらに知り合いという遠い人を紹介され、目的の車を見せてもらった。

そのクルマは修理工場の脇で、電柱ギリギリに寄せられ、小さくなって停まっていた。

 

カクカクとして、古ぼけたクルマ。

当時すでに車のトレンドは、流れるような流線型になっていたのだが、この10年以上前に作られたクルマは、そうした風の抵抗など御構いなしに角ばった形をしていた。

 

けれど、その愛らしく小さな姿に一目惚れして、僕はその場でこのクルマを譲ってもらうことに決めた。

ご挨拶の菓子折りと交換で。。。

 

また、欲しくなった理由はもうひとつあった。

アルファロメオのような新しい車は、これから先も、お金を出せば乗るチャンスはある。

しかし、すでに10年以上経った、この古臭い形をしたクルマに乗るチャンスは、これからさらに少なくなって行くだろう。

あとさらに10年もしたら、欲しくても手に入らなくなるかもしれない。

 

こうしてこのクルマは僕のもとにやってきた。

車を2台も必要ないので、ワインレッドのアルファロメオは、中古車のガリバーに売却してしまった。

イタリア車の査定は、思いの外低かったのが、ちょっとショックだった。。。

 

あれから何年経ったのだろう?

今でもとても気に入っていて、笑美もこのクルマが大好きだ。

かなりの箇所を修理してはきたが、致命的な故障が起こったこともない。

手に入れてから、ずっと診てもらっているBMW専門整備工場のオーナーからは、「まだまだ乗れますよ!」と太鼓判さえ押されている。

 

新しい車にはいつでも乗るチャンスがある。

そう思って手に入れたのだけれど、この調子では当分乗れそうもないなあ。。。